金蘭千里50式

2018.01.01

金蘭千里学園50周年特設サイト

金蘭千里中学校・高等学校が2015年の50周年を記念して制作した、リレーブログ形式のコラム集です。一年にわたり、様々な視点からのコンテンツを50個ずつ発信して、金蘭千里の50周年時の姿を描き出しました。

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英語科教諭、家庭科部顧問  坂本  真枝

北を向けばいつも視界に入ってくる、といってよいほど、六甲山は阪神間において身近な山です。私にとっては、趣味である登山の楽しみを知るきっかけを与えてくれた、特別な山でもあります。

20年ほど前、きっかけはダイエットでした。朝起きて天気が良いと、着のみ着のまま、登山靴をはいて、自宅から歩いて行ったものです。季節のよいときには、テントをかついで野営もしました。神戸の夜景の明るさと、自然の闇の間に身を置くと、なんだか不思議な感じがしました。

同じ道を、3年後、5年後と、何度も歩きます。すると、自分や周囲はどんどん変わっていくのに、その山道は、石ころの位置、苔のむし具合ひとつ変わらないでいる。自分がいま悩んだり、翻弄されたりしていることなど、この自然のなかではとるに足らないことなのだ、と思えてくるのです。

六甲山系は、いろいろな顔をみせてくれます。ドライブがてら訪れることのできる観光施設もあれば、北アルプスのような岩場や、貴重な動植物を育む原生林もあります。ユニークな名前のついた登山道は、古くから人々に利用され、愛されてきた歴史を感じさせます。私がとくに好きなのは、初夏、カスケードバレーを登り、掬星台から摩耶古道を下るコースです。

最近は、おしゃれなウェアに身を包んだ「山ガール」が、山を闊歩しているとききます。ここ数年、育児に忙殺され、まったく足を踏み入れていません。今度行くときには、「着ていく服がない!」と悩んでしまうかもしれません。