数学科教諭,卓球部顧問 佐藤 毅
写真上達のためにはカメラの使いこなしが不可欠であると考えている人は少なくないようです。
確かに一定量の技術は必要でしょうが, カメラを使いこなそうとすればするほど機能に振り回されて, 肝心の絵作りがおろそかになってしまいます。写真の善し悪し, 表現に悪影響を及ぼしてしまうのです。むしろ写真上達の妨げになるのではないでしょうか。AF(オートフォーカス)の使いこなしをマスターしても構図は良くなりませんし, 露出をマスターしても効果的なライティングは身につかないでしょう。
まだ教職も写真も, 人に語れるほどそんなに年月を経ているわけではないですが, 学校で教える勉強を考えたときに, 共通点があるように思えてきます。写真が上達して, 気がつけばカメラが使いこなせている。子どもたちも学校での勉強もただの道具にせず大切に考えて欲しいと思います。
(2013.8.3. Waddesdon Manorにて)