G.ポリア(訳.柿内賢信)『いかにして問題をとくか(How to Solve it)』
数学の問題を解くにあたり、心掛けておくべきこと、特に発見的研究について書かれた本である。1944年に書かれた本であるが、残念ながら今日でもこのテーマが浸透されているかといえば、そうとはいえない。
その原因の一つに、数学が得意である人はこの本に書かれている多くのことがらを、習うことなく、無意識に、実行していることが挙げられる。習ったこともなく、意識もしていないので、学習者に対しても同じように自分で思い付き、考えることを要求してしまう。
数学を学習する人だけでなく、数学を教える人にも読んでもらいたい本である。
この本を読んだからといって、問題がすらすら解けるようになるはずもないが、問題に直面した場合、どのように考え、どこにその解法の糸口を見出すか。数学の不得意な人も得意な人も参考になることが多いだろう。
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