数学科教諭・バスケットボール部顧問 吉岡 晋作
金蘭千里に勤めさせていただいて13年が経ち、担当教科の数学で大量のテストを作ってきましたが、授業観やテスト観も年月を経るにつれ、随分変化したように思います。
初めのうちは、20分間のテストという制約の中でも、解決に至るプロセスや本質を問えるような問題を意識して作成していたので、授業で扱った問題とは見た目が違う問題が多く、生徒のプレッシャーは相当なものだったと思います。当時は、授業・宿題で養った力をテストで完成させるという思いが強くありましたが、実際にはテストの時点での完成というのは難しく、結局また基礎から補わなければならず、理想と現実の違いに悩む日々だったように思います。
現在は、年齢も重ねたせいか、すっかり現実に即した考え方に変わりました。
そもそも数学という学問はなかなかすぐに身につくようなものではないのだろうと。
もちろん自信を持って授業をしているのですが、テストを作るときから、きっとここはできないだろうと思い、採点しながらやっぱりできないかと思います。
ここはできて欲しいというテストから、ここはできないだろうというテストに変わりました。授業も、このレベルまでやろうから、どれだけ繰り返そうかと変わりました。テストは易しくなったけど、宿題は増えて今の生徒もしっかり大変なのだと思います。