金蘭千里50式

金蘭千里学園50周年特設サイト

「金蘭50式」は、50周年を迎える金蘭千里中学校・高等学校の「今」をお伝えする特設サイトです。一年にわたり、様々な視点からのコンテンツを50個ずつ発信して、金蘭千里の姿を描き出します。

活躍50色

山本光平さん (7期、株式会社テルミーソリューションズ 代表取締役社長)

金蘭千里創立50年!誠におめでとうございます。
また素晴らしい節目に際し、改めて先生方の御恩に深く感謝致します。

01 02

「ダメな学生」

私は元々違う高校に通っていましたが、思うところがあって金蘭千里に再入学しました。
また高校2年のウィンタースクールの時には、勝手に米国へ行ってしまい学校へ戻れるかどうかと言う前代未聞の問題児でした。しかし今ではイートン校へ多くの金蘭生が学ぶと聞いて、やっとその時代が来たのかと、先日も辻本校長先生と談笑していました。

そして金蘭千里で学んだ「チームワークの大切さ」や「基本的な学習方法」等が無ければ、数々の転機を乗り越える事が出来ず、実現不可能な事ばかりの人生だったと思います。人生で数回あればと言うチャンスに、それに気づき!モノにする能力「セレンディピティ」の基礎を学んだと今では深く感謝しています。

さて私は大学では法学部で入り海商法を専攻しました。海商法とは海上輸送での商取引や保険を専門とする学問で、特に私の場合は昭和の輸出産業全盛期において海外貿易する際の取引について学び、その結果オートバイや船外機を輸出する会社を目指しました。

「ダメな会社員」

しかし新入社員の望み通りの部署に最初から行ける訳もなく、先ずは営業からと船舶部門に配属になり、入社してすぐに数千万もするクルーザーを売って来いと鞄を持たされました。

同期の新入社員には高校や大学時代からインターハイ・国体・オリンピックでの選手経験がある者が多くいて、毎月売上を伸ばして行きます。
一方なんの経験もなく知識すらない私は、数か月売上ゼロの有様。心の中では今は研修で営業に身を置いているだけで、いずれ世界を股にMADE IN JAPANを普及させると自分を慰める毎日でした。そんなある日、見かねた先輩が「山本!釣りに連れて行ってやる」と誘ってくれました。でも父親の下手の横好きの釣りに辟易していたので当初は気乗りのしない話でした。さて実際にクルーザーに乗って釣りをしてみると、今まで魚屋でしか見たことのない様な立派なタイやヒラメの舞踊り!正に目と手から鱗が落ちました。

残念なことに自分には販売実績がない為に、もう一度釣したくても出来ない日々・・。
そこで色々なマリーナに通って週末の釣果を記録して「実釣新聞」をつくり、先輩たちの顧客に情報提供してみました。そのうち急速に情報が集まりだし、それきっかけで初めて販売することが出来ました。毎週の様にその顧客と出航する内に、よりリアルな情報が増えて、自然と販売も好調となり、とうとう最優秀販売者として表彰されるまでになる事が出来ました。
また釣れる時期をデータ化することで、次に釣りに行く場所や対象魚の仮説を立て、その結果で戦略まで高める事は、「基本的な学習方法」の成果と言えます。

そしてそれまではクルーザーの大きさや性能に囚われていましたが、顧客はレースで勝つ為にヨットを買い、狙っている魚を釣る為の道具としてのボートなので、「この船を買うと夢を叶えます」と任せて貰う事が一番重要であり、カタログに書いてあることは飽くまでもその判断材料の一手段である事に気がついた時点で、個人のパフォーマンスに負う営業ではなく「チーム」として全国の手法となりました。

「ダメな経営者」

さて期待を超える黄金時代到来と思ったのも束の間、父親がガンで急死して実家の稼業を継ぐ事になりました。当社は1930年創業で戦前はモンゴル近くまでも海外店舗を進出させ、戦後は初めて科学的パーマを普及してきた美容院です。三代目の経営者として美容師免許も持たずに経営に入った為に、また経験も知識もない日々の繰り返しです。

しかし金蘭千里時代に学んで前職で経験した「セレンディピティ」を、この業界でも応用できないかと思い、自社の顧客リストをデータ化してみるとお客様其々来店パターンがある事に気が付き、次回来店の仮説を立ててその結果をチームでフィードバックするソフト開発に着手しました。
結果、自社の売り上げは198%を達成し、同じソフトを導入した店舗は全国に2000軒近くとなりました。
一見、売上の成功事例の説明に思われるかも知れませんが、実は顧客満足を正確かつ丁寧にすることほど「明確な目標でありながら非常に困難な仕事」なのです。
又自分だけでなくチームで、色々な人を幸せになる様にすることの大切さの「根本」は金蘭千里で学んでいたのだとも思います。

「自分の為だけでない」

経営も軌道に乗ってくると同時に、かつて夢見た世界最大の魚への想いも募り、ワールドスタンダードの釣り協会であるIGFA(http://www.igfa.org)に入会し本格的にチャレンジを開始しました。国内外の大会でも順調に記録を伸ばし、最終的には冒頭の写真の通り世界ランキングで2位まで到達出来ました。(当時の記録406Kgを6分30秒でキャッチ! https://www.youtube.com/watch?v=kisHsg06rys

かつて釣りなんて!と思っていた私に声をかけてくれた会社の先輩のおかげで仕事への取組みが変わり、またその経験を生かして稼業や業界に貢献出来たのも原点は一つです。その意味では金蘭千里に再入学したことは最大のチャレンジだったのかも知れません。

その後はその経験を活かし、和歌山県那智勝浦町で西日本初めての大会を開催し20年近く町に貢献出来ました。またその成果により現在では多くの自治体が「釣り大会による地域活性」へと繋がり発展しました。
近年では、かつてヘミングウェイが役員をしていた前述のIGFAの日本代表を仰せつかり、かつての職場の業界を通じての地域活性講演や、海外での教育事業もお手伝いしています。またNHKのBSスペシャルでもその活動が紹介され、色々な専門誌やメディアへも出演して「自分以外の人も幸せにする」事を目指して活動しています。

03社団法人舟艇工業会での講演

04韓国のマリン業界での講演

「NEXTへ」

いよいよ私も還暦を迎える歳になりました。
社会で生きて来れたのも、すべて今までの教育と周りの方々の協力の賜物と深く感謝しています。そこで少しでも恩返しをしようと社会活動のお手伝いもさせて頂いています。特に金蘭千里生お馴染みの阪急北千里駅に当社がありますので、DIOS北千里専門店会の会長としても2つの中学校と1つの府立高校の評議委員を務め地域の学校支援をしています。たとえば北千里のスタンプ事業で、学校に太陽光発電を寄付するお手伝いをしました。これは将来大災害時にインフラが全て遮断されても電力の確保が出来るので、携帯の充電・インターネットやラジオ・TVでの情報収集が可能な避難場所を徐々に構築しています。またDIOSと大きく書かれた置き傘の寄付もPTAの希望により実施しました。本来学校は商店街のロゴ入りの傘を置けない決まりがあるそうですが、PTAへ寄付されたロゴ入り傘は学校に置けるとの事。それであれば突然のゲリラ豪雨でも置き傘で子供たちが濡れなければハッピーな話です。また大きなロゴ入りの為家庭でも目立つので、回収率が高いという利点もあります。

また国の補助金を得て、世界初の自走式FM局を北千里駅前に開設しました。日頃は近隣の学校便りや大学・インディーズ系の音楽イベントを放送してコミュニケーションを図り、万一の緊急災害時には地域密着型のFM放送が出来るものです。
自走式なので、万一海岸等に近い場所では高台に避難して地域情報を流すことも可能です。

現在ではスマホやPCでインターネットFMをダウンロードすれば聴く事が出来、地下鉄内でも利用できる様になりました。因みに毎週金曜日の17:30からは辻本校長先生が生放送に出演されていますので是非お聞きください。(83.7チャンネル FMラジオでは千里のみ)

05新聞で紹介されました。

06「となりの人間国宝さん」に認定されました。

「最後に」

また辻本校長先生のご指示で2004年から、金蘭千里中学校1年生の道徳の時間を毎年担当しています。(今年の様子。金蘭千里ブログより。http://kinransenri.blogspot.jp/2014/11/blog-post.html

本当にこの世は自分の思い通りには成りません。一時的に達成できても長続きしにくいか、または全く個人や小さな満足に終わっている場合もあるかも知れません。

一方50式で紹介されている方も含め、多くの卒業生が社会で活躍されています。毎日研鑽や研究や工夫を重ね、チームで大きな成果を上げていらっしゃる方もいると思います。
僕は期せずして美容院の経営に落ち着きましたが、美容業界としては全国のコンビニの4倍以上の店舗があります。ここへ毎月定期的に来店される顧客と何か出来ないかと思っています。
例えば「健康」には「気づきと継続」がとても大切です。それならば全国津々浦々にある美容院を通じて健康への提案や実行が出来れば、大きく国民の幸せに資する成果をあげられるかも知れません。
その為には、法律的な判断や医学的な知見も当然ながら幅広い人材が「チーム」になって
「自分以外の人も幸せに」を目指してみると何か大きなものが生まれる可能性もあります。

これこそ次の創立100周年に向って、「チーム金蘭千里」を辻本校長先生の号令のもと想い描くのも、学校への恩返しの一つかなと密に期待しています。またこれは当社の名前の由来である「解決策をご用意致します!ご連絡下さい(Tellme Solutions)」にもつながります。

最後になりましたが、益々の母校の発展と卒業生のご活躍をお祈りいたします。

長文失礼いたしました。