金蘭千里50式

金蘭千里学園50周年特設サイト

「金蘭50式」は、50周年を迎える金蘭千里中学校・高等学校の「今」をお伝えする特設サイトです。一年にわたり、様々な視点からのコンテンツを50個ずつ発信して、金蘭千里の姿を描き出します。

活躍50色

小谷浄和さん(岸部敬愛幼稚園、マーヤ敬愛保育園、岸部敬愛保育園 園長,浄土真宗本願寺派飛龍山願成寺 副住職,23期)

小谷浄和

金蘭千里中学校・高等学校創立50周年誠におめでとうございます。少子化が進行していく世にあって、母校が50年の節目を迎えられました事を心よりお慶び申し上げます。50年という長い時間の積み重ねの間には、数え切れない程のご苦労がおありだった事と拝察申し上げます。今後更に少子化が進み学校運営が今以上に厳しくなる事が予想されますが、60周年、70周年と歴史を上積みし、日本社会を支える優秀な人材を数多く輩出下さる事をご期待申し上げます。

私は現在自坊で法務に携わる傍ら、幼稚園・保育園での業務に日々を追われております。高校卒業後は得度を終え僧侶の列に加えて頂き、お釈迦様や親鸞聖人の教えに耳を傾け多くの人に伝える事が私の役割です。時には、幼い子ども達に仏教の教えを話す事もあります。今回は、今の仕事に従事する中で学んだことを簡単ですがご紹介させて頂きたいと思います。

小谷浄和さん2

それは「がんばる」という事です。今現在、金蘭千里に在学中の皆さんは、それこそ毎日何時間も勉強して「がんばって」おられる事だろうと思います。この「がんばる」という言葉、使いやすいからか私達は日常的に頻繁に使いますね。この「がんばる」を語源由来辞典で調べると、「頑張るは、江戸時代からみられる語で、漢字は当て字である」と説明されています。語源は『眼張る』が由来という説と、『我を張る(がをはる)』が転じ『頑張る』になったとする説、の二つの説があるようです。ベストを尽くす、困難に耐え努力する、という良い意味で私たちは普段使っていますが、後者は我執を通すという悪い意味の言葉が語源の一つとされていて、「がんばる」の使い方を考えさせられます。

この「がんばる」という言葉、漢字が当て字だった事を私は知りませんでした。そう言えば、2012年12月往生された歌舞伎役者中村勘三郎さんの闘病の様子を放送したテレビ番組の中で、「ノリアキ癌晴れ」という言葉が紹介されたのを思い出しました。短い言葉ですが、自分は必ず癌を克服して歌舞伎の舞台にもう一度立つんだ、という強い意志が私達にまで伝わってくるようです。又、或る書籍に「顔晴る」という漢字の使い方に出くわした事があります。自分が笑顔でにこやかであれば相手にも伝わるから、常に笑顔を絶やさないぞという意味で、同じ「がんばる」でも「頑張る」とは全く違う印象を受けます。又、「願生る」という漢字の使い方も考えられます。これは、正に父母の願いの中、家族の願いの中、縁をいただいた方々の願いの中、多くの願いの中に自分は生かされて生きているんだという想いを持てる事が「願生る」なのではないでしょうか。どれも当て字には変わりなく、何も「頑張る」だけが正しい漢字の使い方ではないのだと新たに勉強させられた事でした。

在学中のみなさん、とりわけ、受験生は今必死で「がんばって」おられる事だろうと思います。しかし、同じ言葉でも「頑張る」とそれ以外の漢字の使い方では、肩の力の入り方が全然違うと思います。猛烈な勉強の最中に、夜食を頬張りつつ、ちょっと立ち止まって自分流の「がんばる」にはどんなものがあるのか探してみては如何でしょうか?新しい発見ができた時は新しい自分との出会いかもしれませんし、それと共に「がんばり方」も変わってくるかもしれませんね。

最後になりますが、金蘭千里中学校・高等学校の教職員及び関係者の皆様には、今後とも益々ご活躍されます事を心より念じ申し上げます。また、数多くの立派な卒業生がいらっしゃる中、50周年の記念執筆の栄誉を賜りました事にも深く感謝申し上げます。誠に有難うございました。

合掌