金蘭千里50式

金蘭千里学園50周年特設サイト

「金蘭50式」は、50周年を迎える金蘭千里中学校・高等学校の「今」をお伝えする特設サイトです。一年にわたり、様々な視点からのコンテンツを50個ずつ発信して、金蘭千里の姿を描き出します。

生徒50人

私は自分の一生を「香り探し」の旅にしようと思っています。「香り」という言葉からは、香水などしか想像できないので、勿論香水も好きですが、より生々しく人間らしい「匂い」という言葉を使いたいと思います。

平安時代、香の種類を当てるといった遊びがあったように、匂いは人間にとって非常に重要なものでした。また私が思い出を作るときに最も重要視するのは匂いです。例えばハワイに居る気分に浸りたいとき、海岸やアロハ音楽を聞いただけではイマイチのめり込めません。しかしそこに、例えばココナッツなどの匂いが追加されてくるだけで、たちまちハワイ気分です。しかし、それが完全にハワイの匂いかというと勿論そうではありません。

なぜなら匂いとは、私の定義によると、風景や音楽と違い、その場所や空気に、人や物、すべての物質の固有の匂いが蓄積されてはじめてできるものであり、非常に再現するのが難しいからです。

だから私はいつも匂いをその場で覚えます。そしてどこが違う場所で同じ匂いにたどり着いたとき、それが何から発せられているものか探します。その源が物質であるときは、その匂いを好きなときに再現できるので喜びます。

私の人生である匂い探しの旅の一例をあげます。私は子供の頃から外国人の匂いはどこから来るのかを長年探し求めていました。彼らは謎ですね。なぜあんなに良い匂いがするのでしょうか。私は中学一年生の頃、日本人の英語の先生がとても外国人の良い匂いがするので使っている香水を尋ねた所、その人自身の匂いだったということがありました。

知り合いのインド人のフィリップさんという神父さんは、とても外国人の匂いがして、小さい頃からこの匂いは何だろうとずっと思っていました。そして遂に、フィリップさんの匂いに限りなく近い匂いを発見しました。それは、香辛料であるクミンパウダーです。これを発見したとき、数学者が公式を発見したときのようないかんとも表現しがたい喜びを感じました。

このように、私は一生涯を費やして、懐かしい匂い、忘れられない匂いを自らの手で再現していこうと思います。

(高三3  N.M)